畑から食卓まで。河内の魅力を届ける。

河内農村振興公社(河内じばさん)農業・飲食・販売

はたらく

SANTOHJIN

長く地元で親しまれてきた『河内じばさん』

 

白山麓へドライブに出掛けると、国道157号沿いで『河内じばさん』という看板を見たことはないでしょうか。 

ここは1990年代に『河内地場産業センター』の名で営業が開始され、農業を中心とした地域・地場産業振興を目的として設立。2014年に『河内農村振興公社』が指定管理を始め、現在に至ります。 

 

同社では地元・白山河内を中心に、白山麓の食の魅力を「地産・新鮮・美味」のコンセプトで提案。 

主な事業としては、米や大豆を生産する農業、豆腐の製造、飲食や物販を含む店舗運営を行っています。 

 

白山麓の恵みを受ける農業 

 

同社は47haの農地を所有し、うち40haを稲作、7haを大豆の生産に当てています。

 

稲作では、精米や玄米として商品にする米のほか、指定の採種圃場として種もみの栽培を行っています 種もみとはその名の通り米の種となるもみのこと。 

県の農業総合研究センターが生産した原種をもとに生産をし、検査を受け、合格したものが種もみとなります。 

 

代表は谷口清次さん、農業を任されているのが弟の谷口喜三雄さんです。 

 

 

「種もみの仕事は通常の米づくりとはまた違います。品質を保った良い種を、きちんと届けるためにも水の管理や必要な農薬の使用など決められた方法で栽培し、作った種子が石川県内の農家の方々へと届けられるんです。『来年度につなげる米づくり』という意義があるんですよ」。 

 

一方で、店舗でも販売されている“食べる”方の米づくりについては「手間」が大事だといいます。 

 

 

「おいしく旨味のある米に仕上げるには、手間や非効率なことも必要なんです。

例えば、稲を収穫した後の乾燥。機械を使えば一晩でもできるところを、さらに時間をかけてゆっくり乾かします 。

もっと手間がかかる方法だと、昔ながらの天日干ししたお米もつくっています。数日間かけて乾燥されると 、米は旨味や甘味を損なわず仕上がるんですよ。天日干しって当然手間もコストもかかりますし、量も多くはできないのですが、毎年これを求めて来てくださる方もいますね。 

農家として米を生産して出荷して終わりではなく、うちの場合はパッケージングして販売までしています。店での販売や配達を通して、主食に弊社の米を選んでくださる方に直接お会いできることはモチベーションにつながります」と喜三雄さん。 

 

 

大豆は自家製豆腐「半固とうふ」の原材料に使用されます。 

 

「豆腐用にエンレイとあやこがねという品種の大豆を栽培していますが 、安定して納得いく品質を生産できるようになるまで実は長い年月がかかりました。探求心を持って、毎年、試行錯誤し、良い大豆が収穫できて、それを兄がうまい豆腐にしてくれたときはうれしかったですね」。 

 

名物「半固とうふ」の製造 

 

収穫した大豆で兄・清次さんが豆腐づくりを行います。 

 

この「半固とうふ」は表面が木綿豆腐のようにしっかりしながら、中身が絹ごし豆腐のようにやわらかく滑らかな唯一無二の豆腐です。 

この豆腐のレシピは同社が指定管理者として引き継ぐ時に合わせて継いでおり、白山の名産「堅どうふ」とはまた別もの。 

 

「自社で生産する大豆はたんぱく質の含有量が多い品種ではありますが、霊峰白山から流れる水や土地の影響もあって大豆のパワーが違います。この白山麓の恵みを受けた力強い豆の風味をしっかりと豆腐づくりに生かせるよう、努力の日々です」と清次さん。 

 

全国の豆腐店を尋ねたり、あらゆる豆腐や大豆を味わったり、得た知識や技術で豆腐を作ってみたり、常に学びの姿勢を崩しません。 

 

 

また、デザイナーと組んで、パッケージデザインも一新。 

若い人にも馴染みやすい印象に改良しました。 

 

「デザインには豆にもこだわっていることが伝わるようにグラフィックを入れていただきました。この“豆”のデザインは豆乳ドリンクにも使用していますが、イベント出店時などでかわいいとの声をすごくいただくんですよ」。 

 

パッケージにより商品イメージが変わり、購入者の層も広がりました。 

 

魅力発信拠点としての店舗運営 

 

『河内じばさん』の店舗では、名物「半固とうふ」や米などの自社生産品の販売、地元農家の野菜の直売、地域企業や地元の方が手作りした品の物産販売、総菜の調理・販売、食堂の営業などを行っています。 

 

ドライブインとして遠方客からの需要はもちろん、地元客からの支持も厚く常連も多いそうです。 

 

 

お客さんの半数以上が総菜購入や食事を目的としています。 

メニューには豆腐料理やそば、自社生産の米で炊いたごはんのおにぎり、自家製のおからで作ったコロッケ、朝採れの豆乳で作るソイラテなど多彩なラインナップ。 

 

そんな調理部門を任されているのが入社1年目の澤田修さんです。 

 

 

「当店には前身の『河内地場産業センター』の頃から受け継いできたレシピがあり、その他に私がメニューの考案もさせてもらっています。

社長の谷口さんは私の提案に柔軟に乗ってくれ、実際にパスタやスイートポテト、生チョコレートケーキなどを作りました。飲食は結果が数字に出るので、裁量を任されても、目標が立てやすく、責任を果たしながらやりがいを持って働けています。 

また、当然ですが、米農家の顔も豆腐職人の顔も知っているので、苦労ややりがいも、調理する私たちに伝わるんです。だからこそ、調理のしがいがあり、お客さんが食べて笑顔になった時は何より喜びです。

白山麓の水や気候が育てたおいしい魅力を、当店の食事を通して知っていただけたらと思っています」。 

 

 

澤田さんは子どもの保育園や公民館などの行事で同社を知り、アットホームな雰囲気や味に引かれて入社を希望したそうです。 

自然に囲まれた景色、笑いの絶えない雰囲気、裁量権のある仕事、休日も週2日あるなど、働く環境も魅力だといいます。 

 

 

同社では豆腐と米は店舗で販売するほか、道の駅など地元食材を多く扱う店やセレクト力に定評のある小売店、飲食店からも要望を受け、卸しています。 

 

代表の谷口清次さんは「今後、インターネットでの販売も検討はしていますが、大事なのは自分たちの豆腐や米がいいと選んでくださる方の手にお渡ししたいというところなんです。手広く発展するより、丹精込めて作ったものに価値を理解し、求めてくださる方に直接お届けしたいんです。店に来てくださる方、配達先の方に『おいしい』と言っていただけることが何よりです」と語ります。 

 

今後は白山麓の事業者を巻き込んで白山麓地域全体の魅力を発信することや、石川県内の他の地域と連携した地域交流ができないかという思いもあるのだとか。 

いずれも根底にあるのはこの地域の魅力を伝えて選んでいただくこと。 

『河内農村振興公社』の挑戦は続きます。 

 

求人詳細

農業・飲食・販売

河内農村振興公社(河内じばさん)

住所
〒920-2303 石川県白山市河内町福岡124
電話番号
076-273-1190
営業時間
9:30〜17:00 [飲食11:00〜14:00]
※冬季(12~3月)は9:30〜16:00
定休日
水曜
SNS
▶Instagram @jibasangram
▶Instagram(惣菜&飲食) @insid_jibasan
募集職種
①生産製造販売スタッフ
②店舗スタッフ
雇用形態
①正社員
②パート、アルバイト
給与
①要相談
②時給933円~
勤務地
白山市河内町福岡124
勤務時間
要相談
休日休暇
週休2日制(年末年始あり )
問い合わせ先
076-273-1190

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